最暴愚、巨大アフロで登場

 「ボクシング8回戦」(23日、神戸芸術センター)

 IBF世界スーパーフライ級4位で元同級日本王者の帝里(ている)木下(29)=千里馬神戸=に挑む日本フライ級6位・最暴愚畷谷(さいぼうぐなわてだに、26)=六島=が22日、具志堅用高氏ばりのアフロヘアで格上撃破を誓った。この日は神戸市内で前日計量が行われ、両者ともに一発クリアした。

 ボリュームは顔の倍。千里馬神戸ジムの入り口を通るのもギリギリなほど、巨大アフロの最暴愚が現れると、帝里陣営も「見事やな」と爆笑に包まれた。

 ボクシング1本に集中するため、仕事を一切辞めて、魚を釣って自給自足する生活。髪を切る金もなく、伸ばし放題にしていたところ6月、国際ボクシング殿堂入りした具志堅氏に感銘を受けた。

 「ボクシングの強さを尊敬する。英語でのスピーチがかっこ良かった」。元WBA世界ライトフライ級王者で日本男子最多13度の世界王座防衛記録を持つ同氏のような存在になるためアフロを決断。1週間前、少ないファイトマネーの中から1万6000円をつぎ込み、美容院で「大きくしてください」と注文し、作り上げた。

 「何の特長もない僕みたいな選手はキャラを確立しないと。強い選手は焼き肉とかすしとかA級グルメ。僕はB級グルメのラーメン。庶民に親しみやすさを感じてもらわないとと」と、目立ってナンボが自身のポリシーだ。

 リングネームも体のあちこちを故障し、手術したことから“サイボーグ”と命名。だが、やってもいない「包茎手術」がいつの間にか、名前の由来になっていた。

 「ネットで名前を検索すると、包茎手術ってセットで出てくる。初めて会う人とかきまずいんですよ。本当は、そこ聞きたいんでしょ、って。軽い人間不信になってましたよ」と悩みの種だった。

 イメージを一新し、最暴愚と言えば「アフロ」を植え付けるのも狙い。朝起きて、30分も髪をセットするのは大変な作業だが、「皮を破る戦い」と気合は入りまくっている。

 帝里は世界戦経験もある強敵ながら、8連勝中(1分け挟む)と勢いはある。「勝って世界ランクをもらう。一気に世界に行く。人生が変わる戦いになると思っている」と巡ったチャンスをつかむ。

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