細川貴之、高速突っ張りで王座奪還へ

 「デイリー後援・日本スーパーウエルター級タイトルマッチ」(19日、住吉区民センター)

 王者・野中悠樹(37)=渥美=に挑戦する同級1位で元同級王者の細川貴之(30)=六島=が7日、大阪市内で公開練習した。

 昨年11月に結婚した香夫人(30)は現在妊娠8カ月で、6月に女の子を出産予定。「ゴリラ」が愛称なだけに「俺に似たらどうしよう」と心配しながら、細川は「おなかの子が勝利の女神。ボクシングで稼ぐ。負けたら嫁さんが悪く言われる」と、愛妻と我が子に捧げる王座奪還を誓った。

 昨年6月に右目網膜裂孔で同王座を返上。防衛戦を行う相手だった野中が王者となり、今回、自身が挑戦する立場となった。

 スパーリングで100ラウンド以上手合わせし、互いに知り尽くしている。「スパーでやられたことないし、負ける気がしない。秘策はたくさんあります」と自信満々。負ければ引退覚悟の野中に「自分が圧倒して、引退してもらう」と言い切った。

 16日に山中慎介(帝拳)、22日に井岡一翔(井岡)、高山勝成(仲里)と世界戦に挟まれた19日の興行。枝川孝会長は「誰も注目してへん。ポンコツ同士の対決。真のポンコツ決定戦じゃ」と愛(まな)弟子に怒声を浴びせた。細川は「ポンコツはお前だ!野中…野中…さん」と弱気に挑発した。

 “ポンコツ”返上、そして世界への足がかりを逃さないためにも負けられない。細川、野中はそれぞれIBF同8位、同13位、東洋太平洋同2位、同1位。野中はWBO同12位にもランクする。相手のランクを食えば、世界に近づく。

 試合当日は強力援軍として大相撲の錣山親方(元関脇寺尾)、立田川親方(元小結豊真将)が駆け付ける。ちゃんこ屋でのアルバイト経験から親交を深め、13年の九州場所では部屋に泊まり込み、稽古を付けてもらったこともある。

 歴代1位の通算938敗の錣山親方からは「細川君も負けが多いけど、俺なんか黒星が1番。でもそれは誇り。負けを恐れるな。細川君らしさを出せばいい」とゲキを飛ばされた。両親方には当日はリングに上がって盛り上げてもらう予定だ。

 錣山親方から代名詞と言える高速回転の突っ張りも直伝された。「自分は錣山部屋の一員。寺尾の突っ張りで、必ず王座を獲ります」と怒とう連打で、勝ち名乗りを挙げるつもりだ。

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