【一問一答・上】イチロー会見

 パドレス戦の9回、日米通算4257安打となる右翼線二塁打を放ち、ヘルメットを脱いで声援に応えるマーリンズのイチロー外野手=15日、サンディエゴ(共同)
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 「パドレス6-3マーリンズ」(15日、サンディエゴ)

 マーリンズのイチロー外野手(42)がパドレス戦で2安打を放って日米通算安打数を4257本とし、ピート・ローズのもつメジャー通算最多安打記録4256本を超えた。

 この日は「1番・右翼」で出場し、5打数2安打1得点。今季13度目のマルチ安打で打率は・349。メジャー通算2979安打で大台まで21本とした。

 試合後の会見を(上)(中)(下)で詳報する。以下は(上)。

 -ローズの記録を超える4256安打。率直な感想は?

 「ここにゴールを設定したことがないので、実はそんなに大きなことという感じはまったくしてない。記録のときはいつもそうですけど、それでもチームメートであったり、ファンの方だったり、ああいう反応してもらえるとすっごくうれしかったですし、そこですね、それがなかったら、なんにも大したことないです」

 -敵地で拍手と歓声があった。

 「僕としては日米合わせた数字ということでどうしたってケチがつくってことは分かってたし、ここに目標を設定してなかったので、あんまりやらないでって思ってたんですけど、それは止められないですから。無視するのも失礼ですし。1本目の5フィートの内野安打ではなかなかそれはできなかった、というか、タイですしね、抜いたわけではなかったのであそこではできなかったですし。ただ、ダッグアウトからチームメートが喜んでくれてる姿が見えたので、軽く返したということだったんですけど。さすがに2本目は、しないことが僕の矜持だっていうところが少しありましたけど、それでもああされると、という感じですね」

 -ベンチの中でチームメートが並んで拍手。二塁上ではどんな気持ちだった?

 「去年このチームに来て1年、一緒にやって、今年は少しメンバーが変わったんですけど、チームメートとしては最高のチームメートとはっきり言える。ま、『子』たちですよね、年齢差から言えば。ほんと感謝しています、彼らには」

 -クラブハウスでお祝いのようなものはあった?

 「きょうはこれ(記者会見)やるために(試合後は)時間がなかったので、ないですよ。ほんとはこんなこともしたくはないんですけど、それはお願いされてしまったので」

 -日本では社会現象。号外も出た。

 そうなんですか?別の号外の話(舛添都知事が辞任)は聞きましたけどね」(爆笑)

 -日本のファンが喜び、誇りを感じていることについては?

 「それはうれしいんですけど、難しいところですね。合わせた記録っていうところが、いつかアメリカでピート・ローズの記録を抜く選手が出てきてほしい。それはジーターみたいな人格者であることが理想ですし、もっと言えば、日本(NPB)だけでピート・ローズの記録を抜くことがおそらく一番難しい記録だと思うので、これをだれかにやってほしい。それはとてつもなく難しいことですけど、それを見てみたいですよね。だから、日米合わせた記録とはいえ、生きてる間に見られてちょっとうらやましいですね、ピート・ローズのことは、はい、僕も見てみたいです」

 -ここまでの道のりについて。

 「僕は子供のころから人に笑われてきたことを常に達成してきてるという自負はあるので、例えば、小学生のころに毎日練習してきて、近所の人から『あいつプロ野球選手にでもなるのか』っていつも笑われてた。だけど、悔しい思いもしましたけど、プロ野球選手になった。で、何年かやって日本で首位打者を獲って、今度はアメリカに行くときに首位打者になってみたいって言ったら、そのときも笑われた。でも、それ(首位打者)も2回達成した。でも、常に人に笑われてきた歴史、悔しい歴史が僕の中にあるのでこれからもそれをクリアしていきたいという思いはもちろんあります」

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