イチローの突然のサービスに観客が感涙
「マーリンズ1-2パイレーツ」(27日、マイアミ)
マーリンズのイチロー外野手(41)は「2番・右翼」で出場し、4打数無安打。17打席連続無安打(3四球、1犠打含む)で打率は・254となった。チームは接戦を落とし、借金は今季最多の26となった。
懸命に足を伸ばして一塁を駆け抜けた。1点を追う八回2死二塁。一打同点のチャンスにイチローが中継ぎ左腕・ワトソンの投じた153キロの内角高めシンカーにバット折られて二ゴロ。緩い打球に快足を飛ばしたが、わずかに及ばなかった。
この日はエース右腕のコールにも抑えられ、見せ場をつくれなかったが、守備では7つの飛球をきっちり処理した。
その優しさで観客を泣かせる場面もあった。五回の守備で3つ目のアウトとなる飛球を処理した後、三塁側ベンチに戻る際にイチローは観客席にサービスでボールを投げ入れた。用意していたグローブで直接捕球した兵庫県在住の河村幸子さんは「夢のようです。ドキドキが止まらないです」と声を震わせ、感激の涙を流していた。