辛坊氏予想 橋下氏は衆院選ジョーカー

 キャスターの辛坊治郎氏(59)が23日、大阪市内で著書「ニュースで伝えられないこの国の正体」の発売記念サイン会を開催。取材に応じ、政界引退した橋下徹氏(46)に関して「最近の言動をみて100%帰ってくると確信した」と、他党への脅しの“ジョーカーカード”として活躍した後に、最後は17年に大阪・堺市長の座を奪いにいく、橋下氏の政界復帰のシナリオを大予想した。

 引退前のここ半年の橋下氏の言動に、辛坊氏は「少し前までは帰ってこないのかなとも思ってたけど、辞める人間の発言じゃないですね」と指摘。

 辛坊氏は、13年に橋下維新が敗北し、次回17年に改選予定の堺市長選挙について「大阪都構想を本気でやろうと思ったら、堺市長選をとりにいかないと。次は“天下統一選”みたいになる。確実に勝てるのは橋下徹だけでしょ。私が維新の司令塔なら、当然考えます」と分析した。

 堺市を巡っては、橋下氏が大阪・堺両市を都構想エリアと青写真を描くも、自身が応援して09年に当選した竹山修身市長が、都構想反対に回り、13年改選時は竹山氏を引きずりおろしにかかった橋下維新が“返り討ち”にあった因縁がある。

 ただ辛坊氏は「都構想実現のためには、維新にとっては次の衆院選が最後の勝負をかけるタイミングになる」とみる。

 理由は、大阪府議会、市議会で大阪維新が過半数に達していないためで「公明に協力してもらうしかない。その戦略としては、大阪、兵庫の衆院小選挙区に維新が候補を立てないことをバーターにするしかない。その時に、公明が一番嫌がる選挙区に『橋下徹を立てちゃおうかな』という脅しが使えるわけです」と解説した。

 そのうえで「必ず(橋下氏は)ジョーカーとして出てくると思いますね。でもジョーカーは切る必要はない。復帰してしまうと使えなくなるから、見せるだけでいい。こうして引っ張るのが、今の維新にとって一番いい使い方でしょう」と、“橋下氏引退”の裏側を読んでいた。

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