海老蔵 “夜の秘話”交え四代目激励

 東西の人気歌舞伎俳優が競演する京都・南座の「吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎」が30日、初日を迎えた。四代目・中村鴈治郎(56)の襲名披露を兼ねた公演。口上では市川海老蔵(37)が、鴈治郎に向けて“夜のエピソード”を交えた激励を披露した。

 口上で鴈治郎らと列座した海老蔵。まずは「おおらかな人柄に尊敬しております」と“真面目”にあいさつ。続けて「夜の方でも大変、ご指導が多くございまして。お店でお兄さまの笑い声が聞こえ、次の店に行ってもお兄さまの笑い声が」と冗談めかして話し客席を笑いの渦に包み込んだ。

 さらに、“海老蔵流”の激励は止まらず。「数日前にお電話させていただきまして、ホテルの中にいらっしゃいました。これは事件でございます」と軽快な口調で話し、最後は「この度の襲名公演に熱意を込めていると受け止めている次第でございます」と述べ四代目襲名を祝福した。

 今回は鴈治郎にとって、今年1月の大阪松竹座公演から始まった襲名披露の締めくくりで「初代以来の鴈治郎の名を辱めませぬように将来、芸道に精進いたします」と述べた。父・坂田藤十郎(83)も出演しており、口上では鴈治郎の横に並んだ。

 海老蔵は夜の部「勧進帳」に出演。武蔵坊弁慶に扮(ふん)し、富樫左衛門役の片岡愛之助(43)と共演している。

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