ウエンツ 水木しげるさんに救われた
「ゲゲゲの鬼太郎」などで知られる漫画家の水木しげるさん(本名・武良茂)さんが30日に多臓器不全で亡くなった。映画版の「鬼太郎」シリーズ2作に主演したタレントで俳優のウエンツ瑛士(30)は「きっとあの世で妖怪たちとたわむれているはず」と故人をしのんだ。
「僕は鬼太郎役で映画2作に主演させていただきました。水木先生とは、それぞれの作品のスタッフ向け試写会でお会いさせていただきました。お話すると柔らかい印象でした。試写を見終わったあと、先生が『君は77点だよ!』とおっしゃるので、ちょっと低いのかなと心配になったんですが、そのあと先生は『80点満点でね』と付け加えました」
「思ってもないところから言葉が飛んでくる、すごいユーモアのある方と驚きました。僕自身「なんで自分が鬼太郎なんだろう」と不安に思っていたところだったので、すごく気が楽になったのを覚えています」
「『鬼太郎』に主演させていただいたことは、自分の芸能人生にも大変大きな転機になりました。僕はもともと、こういう容姿がコンプレックスで、事務所にも『役者はできないかもしれないよ』といわれていました」
「でも鬼太郎がヒットして、個人的にも映画賞の新人賞などもいただけて、役者としての未来を開くきっかけをいただけました。原作の水木さんご自身が、自分の道を貫いて、鬼太郎の世界を築きあげたとあって、どういう風に生きていくべきかまでを、僕に教えてくださった気がします」
「先生はきっと今ごろ、あの世で自分自身がつくった妖怪とたわむれているんじゃないでしょうか。残された僕たちは悲しいですが、先生は楽しんでいらっしゃるはず。先生はお亡くなりになりましたが、キャラは生き続けるので、演じさせていただいた僕は、これからも先生の思いをつなげていこうと思います」
「心からご冥福を申し上げます」