桂米團治 2月に仏公演、仏語落語披露

 落語家・桂米團治(56)が2日、大阪市内で行われた新年恒例落語会「米朝一門会」に出演し、今年2月20日にフランスで開催される「日仏芸術文化交流公演」でフランス語で落語を披露する約束をしてしまい“大ピンチ”を迎えていることを明かした。

 「もう時間がない。きょうも日本語で落語やってる場合じゃないんですよ」と、切迫した様子の米團治。フランス語はあいさつの「ボンジュール」程度しか知らなかったそうだが、昨年にバイオリニスト・釋伸司氏、ピアニスト・釋智美夫妻と飲んだ際に、フランス語で落語に挑戦する話になり「ワインを飲んで酔っ払って、私が『ウイ、ムッシュ』と承諾してしまったらしいんですよ。覚えてないんですけど…」。その後、フランスで公演に出演するプランが進み、手元にはフランス語訳された台本が届き、現在は連日、フランス語の台本と悪戦苦闘中だという。

 父で療養中の落語家・桂米朝(89)の前で「聞いてみてください」と仏語落語を練習したこともあるそうだが、米朝は目を見開き、あぜんとしていたという。

 米團治は「日本語だと(台本を)飛ばしてしまってもごまかしが効くけど、フランス語では間違えたりしたら終わりですから」と焦る一方で「これは神が与えた試練、きちんと落語を覚えろということかもしれません」と前向きにとらえていた。

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