橋下市長の辞職願「不同意」で退職金増
看板政策「大阪都構想」の議論停滞脱却を目指し、出直し市長選挙に打って出る大阪市の橋下徹市長(44)の辞職申し出が、14日に開会した大阪市議会の本会議で審議され、自民など野党側の反対多数により「不同意」となった。橋下市長は7日に提出した辞職願で15日付辞職を希望していたが、失職する27日まで市長職にとどまることになった。
今後12日間、市長職にとどまることになった橋下市長の退職金は約16万円増えるという。
残務整理を完了して15日付辞職を希望したが認められず、自動失職する27日まで市長職に“拘束”されることになった橋下市長は「公務がほとんどないのに不合理。仕事がない日は来ません」と宣言。
市長職延長となったことで自身の退職金が約16万円増額となることには「もったいない。16万円ほど増えるんでしょ。議会のパフォーマンスで、僕の退職金を増やしてしまっていいのか」と首をかしげつつ、「議会が受け取っとけと言うんだから、僕は返しませんよ。それは議会の判断です」と挑発的に語った。
なお、この日の本会議は、橋下市長が今月3日に辞職および出直し選出馬を表明して以降、初の野党側との“直接対決”となった。橋下市長は、早期の都構想の設計図作りの是非などを有権者に問う考えを説明し「退職金をあえて増やすことなく、潔く去ったほうがいい」と訴えた。
これに対し、反対理由説明に立った自民党市議は、今回の橋下市長の辞職を「責任放棄」「乱暴」「逃げた」と猛烈批判。「ダダをこねるかのようなワガママ出直し選挙だ」と断じる展開となった。
