松本幸四郎「苦しみを勇気、悲しみを希望に」
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歌舞伎俳優の松本幸四郎(70)が2日、東京ミッドタウンでトークショーを行った。
幸四郎は、歌舞伎の歴史や、館内「サントリー美術館」で開催中の歌舞伎展などを軽妙に解説。「役者とお客様の心の結びつきで歌舞伎は続いてきた」「芸は一瞬で消えてしまうけど、見た人の心の中で一瞬を永遠にしたい」「よく『教える』と言うけれど、私は一切そういう気はない。歯を食いしばり、汗水垂らして、後進に自分の芸を見せようと思う」と哲学と歌舞伎愛を熱く語った。
さらに「ご承知のように、昨今、歌舞伎は厳しい苦しいことになっております」と中村勘三郎さん、市川團十郎さんの逝去に触れ、「苦しみを勇気に、悲しみを希望に変えたい。歌舞伎一丸となって4月開場の新しい歌舞伎座で精進する。全身込めて演じてまいります」と決意表明。会場から大きな拍手を浴びた。