市川染五郎会見 舞台復帰は来年2月

右手のサポーターを見せる市川染五郎=帝国ホテル(撮影・金田祐二)
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 歌舞伎俳優の市川染五郎が17日、都内で会見した。

 染五郎は8月27日に舞台せりから転落し、右手首骨折、右半身および右側頭部打打撲の大ケガを負った。約3週間の入院後、9月19日に退院したが、公の場所に姿を見せるのは51日ぶり、転落事故以来初めて。

 会見の冒頭で松竹が、来年2月の東京・日生劇場公演での舞台復帰を発表。あわせて12月からがNHK大河「八重の桜」などのTV撮影で仕事復帰と発表した。

 羽織袴で登場した染五郎は「わたしの基本的なミスで多くの方にご迷惑をかけました。深くお詫びを申し上げます」とファン、関係者への謝罪から会見を始めた。

 事故が起きた時の状況を「せりに落ちてから定かな記憶がなかった」と説明。「頭を強く打ち、右の方から落ちたので、右の手首や肋骨(ろっこつ)は数カ所折れたり、ヒビが入っていました」と加えた。

 入院中の心境は「自分がどうやってもできないことがある。できることをやろう。どうあがいてもできないことがあるのが分かった。地につけて自分のできることをやろう」と話し、まずは舞台に立てる体に戻そうと決意した。

 現在は舞台に立てる体調に戻すためのリハビリに取り組んでいる。骨折した右手首は黒のサポーターを巻き「まだ、プレートをはめ込んだ状態です。来年のある時期にプレートを外す時期も来ると思います」と明かし、握力の回復などに努めているという。

 父・松本幸四郎が「奇跡」と表現した染五郎の回復劇だが、本人は「体を治して舞台に立って出した結果が、奇跡となるんでしょうか」と、言葉をはき出した。

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