【舩越園子の目】松山、ゴルフにも磨き
「ファーマーズ・インシュアランス・オープン」(28日、トーリーパインズGC=パー72)
今年の初戦の初日となると「まだエンジンがかからない」なんて言葉を平気で口にする選手が時々いるが、天地がひっくり返っても松山英樹がそんなことを言うことはない。
昨秋、一時帰国していたときの松山はやや太り気味だと言っていた。だが、それからバハマへ渡ってヒーロー・ワールド・チャレンジに出場し、再び帰国して7週間のオフを経て臨んだ2016年の初戦の初日。松山の肉体は昨秋よりシェイプアップされており、肉体のみならずゴルフの方も全体的に磨きがかかっていた。
オフの間は「ショットをメーンにやっていたけど(今日は)それがうまくいってない」と反省点はあった。しかしパットは「3パットを2回したけど、いい感じになってきた」と好感触。昨季は悩みがちだったパットに磨きをかけ、フェアウエーやグリーンをわずかに外したショットの狂いを「パッティングでカバーした」と言い切れるほど自信を取り戻し、全体的にレベルアップした感があふれていた。
「試合を早くやりたい気持ちは強かった」そうだ。そうだろうなあと思う。オフの間、秘かに重ねた努力の成果を試したい、挑みたい。松山のそんな意気込みが伝わってきた初日だった。
(在米ゴルフジャーナリスト)
