早実地震で混乱 バス乗れない選手も

 「秋季東京都高校野球大会・1次予選2回戦、早実12-2東京農大一」(12日、多摩一本杉球場)

早 実 420 42=12

農大一 200 00=2

 来春のセンバツ資料となる大会。早実は「3番・一塁」の清宮幸太郎内野手(1年)の2打席連続本塁打を含む3打数3安打5打点の活躍もあり、五回終了コールド勝利で新チームとしての初戦スタートを切った。だが、この日の早朝に試合会場のある東京都多摩市周辺で震度5弱の地震が発生したため、移動用のバスの集合時刻に間に合わない選手が出るなど、舞台裏は「バタバタ」だった。

 清宮がU-18ワールドカップ(W杯)の日本代表チームから帰ってきたとはいえ、チームは一新した。他のメンバーの中で、夏の甲子園でベスト4に入ったレギュラー経験者は4番・金子銀佑内野手(2年)と投手陣の数名ぐらい。早実・和泉実監督(54)は新チームとしての初戦をコールド勝利で発進しながら、試合後は「ガチガチです。公式戦が初めての選手が多い。試合もベンチの中もバタバタでした。(メンバーの)誰がどうなのかも分からない」と、額に汗を浮かべながら振り返った。

 自身も含めて「バタバタ」と表現した理由の1つは、この日早朝に早実のグラウンドがある東京都八王子市や試合会場のある同多摩市周辺を襲った震度5弱の地震だった。午前10時の試合開始に合わせて、移動用のバスが待機するグラウンドでの集合時間を設定したが、京王線の遅れなどで間に合わなかったレギュラー部員が出たため、その選手は多摩一本杉球場に直行させたという。「落ち着いて試合に入れず、精神的に影響しました」と和泉監督は明かした。

 いつもと違う緊張感の中、救われたのはこの夏にワンランク上のステージで経験を積んできた清宮の「余裕があってリラックスできた」という活躍。和泉監督は「想像したパターンじゃなかったが、現実を見ながら考えていくのも公式戦としての経験」と前向きにとらえた。

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