坪井氏の一問一答 イチローもびっくり
プロ野球・阪神などで活躍し、現役引退を表明していた坪井智哉さんが18日、神戸市内で引退会見を行った。今季は、米国アトランティック・リーグのランカスターでプレーしていた。
会見の一問一答は次の通り。
‐引退を決めた理由は。
「たくさんあるけど、一番は技術的なこと。一打席でもメジャーに立ちたい気持ちでやっていたけど、独立リーグでも試合出る機会がない自分に限界を感じた。単純に野球が好きで続けてきた。41(歳)になりますし、ただ『好き』だけじゃいけないのが本音。できるなら、10年、20年、30年、野球続けたいし、今でも野球は大好き」
‐独立リーグではどうだったのか。
「打席に入るネクストバッターズサークルで、『きょうどこに泊まるんだろう』という感覚だった。チームメートのホームステイ先でコリー犬と寝床を争ったり…想像できます?(苦笑)」
‐楽しかったことは。
「一番印象に残るのは、阪神入団時の1本目のヒット(98年4月11日・広島戦)。うれしいことは数え切れない。でも苦しいことの方が多かったと思う」
‐苦しかったことは。
「何回受けても戦力外はつらい。その中でも1回目(日本ハム時代の06年オフ。その後、再契約)は一番つらかった」
‐引退を決めた一番の理由は。
「独立リーグの上に3Aがあり、その上がメジャーと言われている。たかだか独立リーグのレベルの中でも試合に出られなかったり、登録外とか細かいことの重なりですね(アメリカでの3年間で)いいことはほぼない。一番きついのはケガ。アメリカでの1年目に大きなケガをして、あの瞬間は野球人生終わった、と思った。ただ一つ、(後悔が)あるとしたら、もう1年前に肩の手術をしておけば、と思う」
‐イチローとはどんな話を。
「7月末に(会った)。イチロー邸に招かれて、3、4時間ずっとしゃべってましたね。相談ではなく(引退の)報告というか、意志を伝えにいきました。野球人生の中で、一番影響を受けた人物ですし、同級生というだけでなく、尊敬しているし。イチローは独立リーグの環境の悪さとか、びっくりしていました。実際、ヤンキースタジアムに行って、(環境が)レベルちゃうなと痛感しました」
‐ファンへ。
「戦力外通告されたり、ケガのたびにファンの皆さんのあたたかい声援やコメントに助けられてここまできた。こんなに長い間野球できるとは思わなかった」
‐今後は?
「全くの白紙。これからいろんな人と相談しながら決めていきたい。野球に育てられたので野球で恩返し出来るような仕事をしていきたい」