【凱旋門賞】須貝師「世界は甘くない」

 「凱旋門賞・仏G1」(5日、ロンシャン)

 世界の頂を目指した航海は、ヨーロッパの荒波にのみ込まれた。国内G1・5勝を誇るゴールドシップは14着に敗れた。早くから欧州の芝適性が高いとされてきた5歳馬も、期待には応えられなかった。

 最後方からの競馬。道中はじっくりと脚をためた。最後の直線、外から追い込み態勢に入ったが、本来の伸びを欠いた。

 今回が初の凱旋門賞騎乗となった横山典。キャリアの豊富な46歳は、マスコミにあおられようとも姿勢を崩すことなく「甘いものではない」と口にしてきた。タイトで日本と種類が全く異なる欧州競馬の難しさは、よく理解している。過密日程でも1週前追い切りのために渡仏するなど馬のために最善を尽くしたが、結果にはつながらなかった。

 レース後、須貝師は「世界は甘くない。厳しいレースだった」と振り返った。気分屋で成績に幅がある個性派には、ロンシャンでも日本人から声援が飛んだ。晩成血統でまだ先のある5歳馬。挑戦という名の航海は続いていく。

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