【POG】アルアイン全弟シャフリヤール、共同通信杯でも期待大(栗東発)

 競馬新聞「馬サブロー」が誇るPOGマスター、塩手智彦(栗東)と木村拓人(美浦)がお送りするPOG情報。クラシック戦線を見据える良血馬からデビューに向けて準備を進める若駒まで、東西のトレセンでつかんだ情報をお伝えします。

 まだ外は寒くとも、3歳戦はクラシックシーズンに向けて熱を帯びてきた。

 次週の東京は牝馬限定戦のデイリー杯クイーンC(13日、東京・芝1600m)と、共同通信杯(14日、東京・芝1800m)の2つの重要なステップレースが行われる。

 ここでは共同通信杯を予定する有力馬2頭を取り上げたい。

 まずは朝日杯FS2着のステラヴェローチェ(牡、須貝)から。3日の1週前は栗東CWで僚馬ヴェローチェオロと併せ馬。6Fで1秒1追走し、残り1Fで馬体を並べて併入。軽快な走りで6F82秒7-37秒4-12秒2をマークした。師は「もうそんなに(強い負荷は)いらないからね。良質な筋肉がついてさらにパワーアップしている」と、年を越しての成長ぶりに目を細める。東京コースは2走前のサウジアラビアRCで重賞を勝っているし、レコード決着の2着だった前走で速い時計にも対応済み。現時点の完成度は一枚抜けている印象だ。過去10年の勝ち馬にはゴールドシップ、イスラボニータ、リアルスティール、スワーヴリチャードとそうそうたるメンバーが並ぶ出世レースで、どんな走りを見せてくれるか楽しみだ。

 10月の京都新馬戦(芝1800m)を勝ったシャフリヤール(牡、藤原英)は3カ月半の充電期間を経ての重賞挑戦となる。全兄アルアインも10月の京都新馬戦を勝ち、3歳になって毎日杯、皐月賞を制覇。同馬にも大きな期待がかかる。

 1週前の3日は福永を背に、栗東CWで僚馬2頭と併せ馬。ジョイアスチャント(3歳新馬)が先行して、フィニフティ(6歳3勝クラス)が後方から追走する形の真ん中からスタート。残り1Fで馬体を並べ、最後は追い比べて両馬に約1馬身先着。6F83秒0-37秒7-12秒0をマークした。田代助手は「1週前は上がりを伸ばす形でしっかりとやった。とてもいい動きだった」と納得の表情を見せる。レースについては「初戦がセンスがある勝ちっぷり。自在性があって、どんなレースでもできるからね。シルエットがシャープで(馬格があってパワフルな)全兄とはタイプが違うけど、能力は高いと思う。広くてゆったり運べる東京コースは合っている」と感触は上々。キャリア2戦目での重賞初挑戦になるが、大きな期待を寄せた。

 12月の中京新馬戦を快勝したヤマニンルリュール(牝、木原)は武豊Jでこぶし賞(14日、阪神・芝1600m)を予定。師は「レース後にソエを気にしたが、軽度のもので今はまったく心配がない。帰厩後の調整も順調そのもの。素直な馬だし、休み明けでも力は出せると思う」とコメントした。

 1月23日の中京未勝利戦を逃げ切ったナギサ(牝、本田)はつばき賞(20日、阪神・芝1800m)へ向かう。「前走はまだ遊びながら走っていた感じだし、ステッキにも過敏に反応して寄れるシーンもあったからね。これからもっともっと良くなると思う」と師。1F短縮する点については「スタートも二の脚も速いから、千八でも自分の競馬はできると思う。クラスが上がってどんな走りをしてくれるか楽しみ」と見通しを語った。

 同レースには1月31日の小倉未勝利戦を勝ったデルマアシュラ(牡、友道)も参戦を予定。前走について、荻野琢Jは「ケイコでは気合乗りが良くて行きたがるくらいでしたが、実戦では促しながらの感じでした。それでも直線に入って手前を変えたらシュッと伸びてくれました」と笑顔で話した。次走への見通しについては「馬はこれからどんどん良くなってくると思いますし、レースの印象からも広い阪神コースの方が合っていそう。クラスが上がっても楽しみです」と手応えを口にした。(馬三郎栗東支局・塩手)

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