【ベルモントS】エピカリス悪夢…右前肢ハ行で無念の“ドクターストップ”

 「ベルモントS・米G1」(10日、ベルモントパーク)

 日本馬初の米クラシックVが期待されたエピカリス(牡3歳、美浦・萩原)が現地時間10日朝、右前肢ハ行で出走を取り消し。最終追い切り後の7日午後に右前脚の歩様が乱れ、懸命の治療を施して出走を目指していたが、主催者獣医師の馬体検査により、レース約10時間前に無念の“ドクターストップ”となった。レースは2番人気のタップリットが制した。

 9年前と同じく、レース当日のリタイアとなった。エピカリスはUAEダービー頭差2着の実績を引っ提げて2日にアメリカ入り。右前脚の蹄(ひづめ)に不安が出たのは、ダートで5F66秒03の最終追い切りを行った7日の午後だった。消炎剤の投与などで治療を行い、9日には萩原師が「現段階では競馬へ向けて力を出せる状態と判断しています」と話していたが、レース当日朝の主催者獣医師の馬体検査により、右前肢ハ行で無念の出走取消となった。

 日本国内では4戦無敗、初の海外遠征でも結果を出していたこともあり、主催者単勝予想オッズ、各ブックメーカーはこぞって上位人気に支持。JRA発売の馬券でも取消直前までエピカリスは単勝オッズで2倍台の1番人気に推されていた。 同レースでは08年にカジノドライヴが前哨戦のピーターパンS・米G2を圧勝して本番Vへの期待を膨らませたが、挫石によりレース当日に出走を取りやめている。日本馬初の快挙は、再びゲートイン前に断たれてしまった。

 萩原師「前脚の炎症は決して深刻な問題ではなく、ほぼ出走できる状態でしたが時間が足りませんでした。出走に向けて厩舎チームはベストを尽くしてくれました。ファンの皆さまには大変申し訳ございませんが、本日出走できないという事実に向き合わないといけません。帰国後はできる限り早くファンの皆さまに元気な姿を競馬場でお見せできればと思います」

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