「有馬記念・Ｇ１」（２７日、中山）

　弟には負けられない。リアファルとのきょうだい対決に注目が集まるマリアライトが２３日、軽快なフットワークでさらなる上昇ムードを伝えた。Ｇ１初挑戦初制覇を決めた前走のエ女王杯時と同じく美浦Ｗを馬なり単走での最終リハ。ショウナンパンドラとの女王対決は流れたものの、古馬牝馬の頂点を極めたディープインパクト産駒は勢いに乗って、グランプリの舞台に挑む。一方、異父弟リアファルも菊花賞３着からの巻き返しに意欲を見せた。

　最高の状態でグランプリの舞台へ挑む。エリザベス女王杯の覇者マリアライトは美浦Ｗで６Ｆ８３秒４－４０秒０－１３秒４。単走で、終始手綱を押さえたままフィニッシュを決めた。

　「秋３戦目で仕上がっているので、馬にストレスをかけないように」と久保田師は、ソフトな内容にした意図を説明。活気に富んだ動きからは状態の良さが伝わってくる。「前走後の回復が早く、こちらが考えているよりもいい状態です」と満足そうにうなずいた。

　今春までは条件馬に過ぎなかったが、着実に地力を強化し、Ｇ１初挑戦の前走で即Ｖを飾った。「この秋から体と心が一致するようになり、結果が出ている」と目を細める。今回の中山芝２５００メートルでは、５走前の潮来特別（１０００万下）を３馬身差で完勝している。「強い競馬をしていたように、向いていると思います」と、トリッキーな舞台攻略に手応えをのぞかせた。

　異父弟リアファルとのきょうだい対決にも注目が集まるが、一歩も引くつもりはない。「歴戦の猛者がたくさんいるので胸を借りる立場ではありますが、今の勢いでどれだけ通用するか」。１歳上の姉の威厳を示すだけでなく、６番人気で制したエリザベス女王杯に続くＧ１好走でファンをアッと言わせたい。