【秋華賞】パンドラ新女王!G1初勝利

 「秋華賞・G1」(19日、京都)

 牝馬3冠最終戦を制したのは3番人気のショウナンパンドラ。春のクラシック未出走のディープインパクト産駒が、断然の1番人気ヌーヴォレコルトの追撃を首差封じてG1初制覇を成し遂げた。勝ちタイムの1分57秒0はレースレコード。3着には4番人気タガノエトワールが入った。

 自分を信じ、馬を信じた。好スタートを決めるとショウナンパンドラは中団の9番手に。馬場のいい内でじっくりと脚をためた。その位置は最大のライバル、ヌーヴォレコルトの前。ゲートが悪かった春には考えられない位置取りだ。

 直線ではインを強襲した。前を行くペイシャフェリスとリラヴァティの間に空いたわずかなスペースに鋭く入り込んだ。浜中は懸命に手綱をしごいた。着差はわずかに首差。岩田&ヌーヴォレコルトを封じ込む金星でG1初制覇だ。

 「理想の位置でロスのない競馬ができました。外からヌーヴォが迫ってきたので最後は必死でした。何とか(国本哲秀)オーナーにG1を、という気持ちがありましたから」と、この勝利でJRA年間100勝を達成した鞍上は顔を紅潮させた。

 昨春、安田記念でショウナンマイティに騎乗した浜中は岩田騎乗のロードカナロアから不利を受けて2着。浜中は悔し涙に暮れた。「自分の騎手人生の中でマイティの存在は大きい。乗せ続けてもらって結果を出せなかった」。くしくも今回の相手も岩田だった。負けたくはなかった。それ以上にオーナーへ戴冠をプレゼントしたかった。

 強い気持ちを持って臨んだのは、この秋華賞がJRA重賞初勝利にして初G1制覇となった高野師も同じ。「春はG1を戦うことすらできませんでした。血統的にG1を狙える馬を預からせていただいていたので何とかオーナーにG1を、と思っていました」と指揮官は胸の内を語った。

 牝馬3冠の最終章で素質が一気に開花した。「次走は馬の状態を見て考えます」と高野師は次なる目標への明言を避けたが、エリザベス女王杯(11月16日・京都)あたりが濃厚。ジョッキーと指揮官の強い気持ちが結実してG1へとたどり着いた。この熱い思いを持続させてパンドラがさらに飛躍する。

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