大井競馬場が「50円馬券」発売を検討

 大井競馬を主催するTCK特別区競馬組合は12日、4月から始まる2014年度の基本方針、基本施策を発表。新SPAT4システムの充実の一環として新たな重賞式馬券を発売し、その馬券に限り、50円から10円刻みで購入できる方向で検討していることを明らかにした。

 競馬ファンなら誰もが一度は夢見たことのある、新しい馬券がネット限定で発売されることになる。TCK特別区競馬組合から12日、50円から購入できる馬券を発売する方向で検討していると発表した。

 対象になる馬券は、「SPAT4」(大井・川崎・船橋・浦和の南関東4競馬場が共同で運営する電話、インターネットによる馬券投票システム)で発売を予定している新馬券「トリプル馬単」(仮名称)。指定された3レースの馬単を全て当てる賭式として採用されることになる。50円の賭け金に対して、配当の上限は3億円。50円から10円刻みでの購入が可能となるもようだ。

 現在、JRAやNARを含め、各公営レースでは馬券や車券、舟券を100円単位で発売している。

 競馬の場合は競馬法第5条に『券面金額10円の勝馬投票券を券面金額で発売することができる』、また、同条第2項には『全項の勝馬投票券10枚分以上を1枚をもって代表する勝馬投票券を発売することができる』と規定されており、実際に馬券を100円購入すると「10枚」(1枚=10円の意)と記されている。

 TCKは“勝馬投票券の発売は競馬法第5条第2項に規定する勝馬投票券をもって行う”との内容で規定されていた特別区の条例をすでに変更済み。50円から10円刻みでの発売は法律的にクリアされている。

 実際に窓口などで発売する場合には10円単位で発売する作業の煩雑さやシステムの変更がネックになるが、ネットでの発売なら、そういう問題もクリアできる。

 距離にもよるが、大井競馬のフルゲートは最大16頭。仮に3レース全てが16頭立てなら、1レースにつき1点ずつだけを投票した場合の理論上の的中率は1382万4000分の1になる。

 会見したTCK特別区競馬組合の斉藤弘事務局長が「少額で大きな夢を与えられるような馬券を」と話したように、これまでよりも少ない“投資”で、ビッグな夢を見ることができる。

 控除率は未定だが、JRAのWIN5(6月7日以降からは70%)と同じ水準になるもよう。「今年度中の早い時期に売りたい」‐。売り上げでは低迷気味の公営レース業界だが、これが起爆剤となれば他の競技への波及も期待できる大きな一歩。発売の日が待ち遠しい。

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