【フェブラリーS】タルマエ今度こそ金

 「フェブラリーS・G1」(23日、東京)

 頂上決戦に向けて意気揚々だ。ホッコータルマエは19日、栗東坂路でメリハリの利いた動きを披露。大一番に向けて順調な仕上がりをアピールした。昨年の最優秀ダートホースの座はベルシャザールに譲ったが、交流G1・5勝の実績は今回のメンバーで断然上位と言えるもの。悲願のJRA・G1初制覇を果たし、最大目標のドバイワールドC(3月29日・UAEメイダン)へ弾みをつける。

 ド派手なタイムは必要ない。実戦を強く意識した最終リハだった。馬場整地後の栗東坂路で、交流G1・5勝馬ホッコータルマエがメリハリの利いた走りを披露。悲願のJRA・G1初制覇に向けて好気配を漂わせた。

 スプリングシーズン(6歳1000万下)を3馬身追走する形で発進する。ジワジワと僚馬に並びかけると、そのまま集中力が途切れないように叱咤(しった)しながらフィニッシュ。併入後も気合を入れる念の入れようで、4F54秒8‐39秒6‐12秒2をマークした。またがった幸は「理想的な追い切りができた。最後まで気を抜かせないように追えたので」と白い歯をのぞかせる。

 大舞台での実績は疑うべくもない。しかし全力を出さずして勝つシーンがある一方で、甘さを露呈しまうケースもある。悔やみ切れない敗戦の一つが昨秋のJCダートだ。

 2番手から早めに抜け出した際に気を抜きベルシャザール、ワンダーアキュートの後じんを拝して3着。次戦で東京大賞典を制して年間G1・4勝としたものの、中央舞台での1敗が影響し、記者投票による最優秀ダートホースの座を32票差(G1・1勝のベルシャザール=154票、ホッコータルマエ=122票)で逃してしまった。

 「(ベルシャザールを)逆転してからドバイへ、という気持ちは強い」と主戦はリベンジに意欲。これまでの調教はもちろん、直線で2着馬の追撃をギリギリまで待ってから追いだした前走の川崎記念も、全ては最後までレースに集中させて100%の力を発揮させるための布石だ。「今回は直線が長いし、あとは仕掛けのタイミング。他馬と一緒に伸びて行く形がベスト」とVのイメージを描く。

 秋にはブリーダーズC(10月31日~11月1日、米サンタアニタ)への挑戦プランもある。西浦師は「ドバイを勝てばの話だけどね。まだ今の段階ではとても…。ただ、こういう馬に巡り合えたことは幸せ」と目を細めた。中央G1という新たな勲章を得て、意気揚々と大海を渡る。

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