元相撲担当が引退白鵬を回想 人間味のある等身大の姿と期待・理想のギャップが陰口呼んだ

 史上最多45回優勝を誇る大相撲の第69代横綱白鵬(36)=本名白鵬翔、宮城野部屋=が1日、両国国技館で引退と年寄「間垣」襲名の会見を開いた。デイリースポーツで相撲を担当した記者が、白鵬を振り返った。

■尊大さと謙虚さ、優しさと気難しさ

 13年名古屋場所。白鵬は朝青龍の25回を更新する26回目の優勝を飾り「あの男を超えられて良かった。こういう気分で、しばらく威張っていたい」と豪快に笑った。その場所中の朝稽古では「相撲は一人で強くなれる。四股とてっぽうとすり足。相手はいらない。昔の人は本当に偉いね」と、しみじみ語った。

 13年2月の少年相撲大会「白鵬杯」。まわしを締めた子どもたちを前に「君たちは日本の宝だ」と感極まって、涙を流した。13年2月、芸能イベントを終えた白鵬を取材しようと近づき、周囲に制された記者に気付いた。「相撲記者は特別なんだ」と、予定にない取材に応じた。巡業でのファンサービスも有名だった。

 尊大さや謙虚さ、優しさも気難しい面もあった。人間味にあふれる横綱だった。朝青龍と正反対の清廉さを求める周囲、双葉山の尊厳を自ら追求した理想。等身大の姿とのギャップが裏表があるとの陰口につながり、晩年は独善的とまで評されたのは、気の毒に思う。(12、13年担当)

(よろず~ニュース・山本 鋼平)

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