映画「白い巨塔」や「クイズタイムショック」の司会などで知られる俳優の故田宮二郎さんの次男で、俳優の田宮五郎（たみや・ごろう、本名・柴田英晃＝しばた・ひであき）さんが６日未明にくも膜下出血で死去していたことが１０日、分かった。４７歳。東京都出身。葬儀はすでに近親者で済ませた。交際している女優・浅野ゆう子（５４）が田宮さんの最期を看取ったという。

　関係者によると、田宮さんは今月２日、２０１２年に患ったくも膜下出血が再発し、都内の病院に救急搬送された。しかし、容体は回復せず、６日未明に息を引き取った。最期は１２年６月に交際が発覚した浅野に看取られたという。

　田宮さんは二郎さんの次男として誕生。大学卒業後は、飲食業、運送業などさまざまな職業を経験し、０６年に３９歳で俳優デビュー。ＮＨＫ大河ドラマ「功名が辻」に出演すると、０７年に「田宮五郎」に改名し、本格的な俳優活動を決意していた。

　ところが、１２年４月１２日、くも膜下出血を患い自宅で倒れ、翌日、８時間に及ぶ手術を受けた。一時は昏睡（こんすい）状態に陥ったが、リハビリができるまでに回復し、同７月にリハビリ専門病院に転院、同１２月に退院した。

　そんな田宮さんを支えたのが浅野だった。同じ事務所に所属していた縁もあり、交際をスタート。田宮さんを「私の良き理解者」と話し、入院していた際には出演する舞台公演の合間を縫って病院へ足を運んだ。

　浅野の献身もあって、田宮さんはつえをつきながらではあるものの、歩行できるまでに回復。関係者によれば、２カ月前も元気な様子を見せていたといい、「俳優として復帰したい」と再び表舞台に立つため、リハビリを続けてきた。その願いはかなわなかったが、最愛の人に見守られ静かに天国へと旅だった。