生稲晃子 乳がん公表後TV初生出演

 乳がんのため右乳房を全摘出し、今年10月に再建手術を受けていた女優の生稲晃子(47)が16日、コメンテーターを務める関西テレビの情報番組「ゆうがたLIVE ワンダー」(月~金曜、後3・50)に出演し、闘病の経緯と心境を告白した。スタジオ生出演は乳がん公表後は初。

 11年4月28日、43歳の誕生日にがんを告知された。病理検査から告知までの間を「まさか違うだろうと。のんきに待っていた。悪性と伝えられたときは言葉が出なかったですね」とショックを振り返った。

 夫の智洋さんには病気について普通に報告。当時まだ5歳だった長女・遥香ちゃんに対しては「ママの体の中に悪いものができてしまった。それを取らないとママは死んでしまう」という言葉で説明した。

 健康番組のレギュラーを務めていたことで、所属事務所社長とマネジャー以外には一切公表を控えた。同番組は毎週収録があったが、手術前後も仕事を休まなかった。

 その後も12年夏と13年秋に再発。13年末には右乳房の全摘出手術に踏み切った。「『再発』という言葉を聞いたときは恐怖でした。最初のがんが見つかったときよりも、『死』という文字がいつもある、そんな毎日だったので」と明かした。

 生きるために全摘出を決断した生稲だったが「私は潔くないなと思う」と率直な思いを吐露。手術前日から「ずっと右胸に触れていました」という。手術台で「麻酔にいきますよ」と言われるまで右胸を触り続け「ありがとう。さようなら」と言っていたと告白。共演者から「潔くないなんてことは絶対ないです」「当然の気持ちです」と思いやられると、あふれる涙をぬぐった。

 今年10月27日に乳房の再建手術を受けて4日間入院。4年半で5度の手術を受けた形となる。現在の心境について「全摘を言われたときは再建までは考えがいかなかった。今は小さくても膨らみが2つあるというのは幸せです」と前向きに語った。

 10日の乳がん公表後、多数の激励メッセージが届いたことを明かし、「今は感謝の気持ちでいっぱいです。勇気をいただきました。本当にありがとうございました」と頭を下げ、感謝の気持ちを伝えた。

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