ＡＫＢ４８の柏木由紀（３２）が３０日、東京・秋葉原のＡＫＢ４８劇場で卒業公演を行い、同グループを卒業した。グループ史上最年長の３２歳で在籍メンバー最後の１桁期生。１７年以上のＡＫＢ生活の原点でもある劇場でラストを迎えた。

　最後をかみしめるように歌って踊った。自身が初の単独センターを務める「カラコンウインク」など１７曲を披露。冒頭は「自分を一言で表すと私がレジェンドです。さすがにＡＫＢで１７年、選抜も５５回入れていただけて３２歳までという記録は抜かれない」と笑顔で始まった。

　３月の卒業コンサートでは涙を見せなかった柏木だったが、この日は最後のスピーチで感極まって大粒の涙。「（卒業の）実感は湧いていない。初めてステージに立った時のことを今でも思い出す」と語り、後輩たちには「新しいＡＫＢになっていくことが必要。私がいなくなったことをいい方に変えてみんなが思うＡＫＢを作ってほしい」と期待した。

　最後にはプロデューサーの秋元康氏（６５）から手紙が送られた。「決して恵まれたポジションではなくても、愚痴を言うことなく、腐ることもなくいつも笑顔で頑張っていた。それがアイドルだから。いつまでもお幸せに。じゃなくて、いつまでも応援しています」。才能を見いだしてくれた“師”に背中を押され、アイドル活動を終幕させた。