市川男女蔵 亡き父・左團次さん「裏の愛情」を振り返り 孫の男寅は「あの時の後ろ姿は一生忘れない」

 歌舞伎俳優の市川男女蔵(56)が16日、都内で歌舞伎座「團菊祭五月大歌舞伎」(5月2日初日)の取材会に息子の市川男寅(28)と登場した。

 昼の部「毛抜」は男女蔵の父で、昨年4月に亡くなった四世市川左團次さんの追善狂言。亡き父との関係について男女蔵は「ベタベタする親子ではなく、若い時は何もしてくれないなぁと思ったが、自分がいなくなっても1人でできるようにという裏の愛情もあったのかな」と振り返った。

 また、18年の舞台で左團次さんと共演した男寅は「唯一無二の存在感を出せた役者だった。あの時の後ろ姿は一生忘れない」と祖父を思った。男女蔵は「どなたでも追善公演できるわけではない。感謝して一日一日とつとめ、無事に千秋楽を迎えたい」と意気込んだ。

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