ロックンロールの先駆者の一人といわれる米歌手チャック・ベリーが９０歳の誕生日を迎えた１８日、実に３８年ぶりとなるニューアルバムをリリースすることを、公式サイトなどで発表した。

　タイトルは「チャック」。発売は２０１７年だが、詳しい日にちは明らかにされていない。ロイター通信によると、アルバムには、ベリーの息子らがギターやハーモニカで参加するという。

　ベリーは独特のギターリフと若者のライフスタイルを反映した歌詞で人気を集め、１９５０年代後半～６０年代前半に「メイベリーン」「ジョニー・Ｂ・グッド」「スイート・リトル・シックスティーン」などが大ヒット。ファッツ・ドミノ、ボ・ディドリー、リトル・リチャードらとともにロックンロールのオリジネーターとされる。また、腰をかがめてケンケンするように歩くダックウオークもよく知られている。

　後進に与えた影響も多大で、ビートルズは「ロール・オーバー・ベートーベン」など、ローリング・ストーンズは「カム・オン」などをカバー。ビーチ・ボーイズの「サーフィン・Ｕ．Ｓ．Ａ．」は「スイート－」がベースで、ビーチ・ボーイズは後に「ロックンロール・ミュージック」をカバーしている。

　８６年に米国の「ロックンロール名誉の殿堂」入り。２００３年の来日公演では奥田民生、ＹＯ－ＫＩＮＧ、大木温之、佐藤シンイチロウのＯ．Ｐ．ＫＩＮＧが前座を務めた。