カエラ 6年ぶり映画主題歌書き下ろし
歌手の木村カエラ(31)が映画「バースデーカード」(10月22日公開)の主題歌「向日葵(ひまわり)」を書き下ろしたことが5日、分かった。映画主題歌は6年ぶり3度目で、愛する人に語りかけるように歌う“カエラ版「ヘイ・ジュード」”。主演の橋本愛(20)も「間違いなく映画の格を底上げしていただいた」と感謝する。配給の東映は映画の世界観を伝える“第2の主役”として公開半年前、14日解禁の特報映像から使用する異例の戦略を採用した。
映画は毎年、誕生日に亡き母(宮崎あおい)からの手紙が届く紀子(橋本)の成長を描いた感動作で、オールラッシュ(全体を編集した映像)を鑑賞したカエラは感涙、脚本にびっしりと書き込みをするなど作品の世界観を研究した上で「向日葵」を作詞した。
吉田康弘監督(36)は「ビートルズの『ヘイ・ジュード』のように語りかけるような楽曲」とイメージを伝えたという。劇中にも象徴的に登場するひまわりの花言葉は「あなただけを見つめている」。カエラは「母親にとって子供は太陽。その光だけを見つめている母親の姿と、ひまわりとを重ね歌詞をつづりました」と明かした。
作曲は「くるり」の岸田繁(40)。くるりが主題歌の映画「天然コケッコー」(2007年)に感銘を受けたカエラは、いつか映画主題歌でコラボしたいと熱望していた。余韻を強める温かくも切ないメロディーが完成し、東映は「映画を象徴する楽曲として、まず主題歌からはやらせていきたい」と公開半年前に楽曲を解禁。予告編の第1弾となる特報から主題歌が使用されるのは異例だ。
レコード会社と二人三脚で、結婚式の定番ソングとなったカエラの「Butterfly」のように人生の節目で歌われる楽曲に育て、映画のヒットにつなげていくという。