橋下市長、都構想住民投票へ最後の熱弁

 大阪市を廃止し、五つの特別区を新設する「大阪都構想」の住民投票が17日投開票される。賛否両派は16日、市内各地で声をからした。大阪市の橋下徹市長(45)はこの日夜、大阪・難波で“ラスト演説”。劣勢からの逆転秘策に注目が集まったことを逆手に「橋下が難波で泣くんじゃないかとか言われてますが、泣きません!」と爆笑を誘い、「あす、納税者をナメた連中をつぶす」と強気に語った。     

 昨年衆院選では最終演説で完敗宣言する“負け犬作戦”で同情票を集め、劣勢を跳ね返した橋下氏。その舞台となった難波の駅前広場には、この日、約2000人が集まる注目度を見せたが、橋下氏は登場するなり「泣きません!」「なーんにもしません!」と拒否して笑いを起こした。

 都構想が“否決”されれば、政界引退を表明している橋下氏だけに、政治生命を賭した勝負の日を前に「いよいよ、あす。やるかやられるかだ」と怪気炎。08年の政界進出から7年を振り返り、「たかだか38歳だった男に政治家冥利に尽きることをやらせていただき、ありがとうございました」と深々と頭を下げた。

 これまで自身が補助金を打ち切った業界団体などが都構想に反対していることを挙げ、「腐ってる!あす僕は納税者をナメた役所や議会、団体はつぶされることを示したい。そんな連中を僕につぶさせてください」と訴えた。

 「大阪市内には橋下嫌いが100万人いるみたい。戦で負けたら死ねと言われるが、政治家辞めるくらいで勘弁して」と劣勢を訴え、「僕みたいな嫌われ者は政治が腐った時のワンポイント。だから最後、既得権益を全部壊しにかかります!」と決死の覚悟を示した。

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