野球素人の中井貴一映画で甲子園めざす

 俳優・中井貴一(52)が「マスターズ甲子園」を題材にした映画「アゲイン」(来秋公開予定)に主演することが8日、分かった。旧友の死をきっかけに、甲子園球場で試合をするという夢を再び追う男を描いた物語。テニスは得意だが、野球はまったくの素人だった中井は「この歳で初めてチームプレーの素晴らしさと難しさを知りました」と、野球に魅せられている。

 高校球児はもちろん、野球経験者ならば誰でも一度は夢見るのが甲子園出場だが、中井もその夢を追う一人に加わった。

 中井が演じるのは元高校球児の坂町晴彦。東日本大震災で亡くなった高校時代のチームメートの娘・美枝(波瑠=22)と出会ったことがきっかけで「マスターズ甲子園」出場を夢見るようになり、チームメート集めに奔走する役柄だ。「われわれ世代が持つ喪失感と、同時に捨てられない希望にあがき、越えていこうとする主人公たちに共感を覚えました」と意欲を燃やす。

 今月下旬からスタートする撮影で、最大の難関となっているのが野球のプレーそのものだ。中井は8月から元プロ野球選手らの手ほどきを受けている。プレーのみならず、ネクストバッターズサークルでたたずむ様子や、球を拾い上げる何げないしぐさなど、細部まで経験者に見えるよう特訓中。元エース役で野球経験者の柳葉敏郎(52)ら、練習に付き合ってくれたメンバーに感謝している。

 12月には甲子園球場でのクライマックスシーンの撮影も予定されている。大森寿美男監督(46)は「大人たちが、『青春は取り戻せない』という現実と向き合ったときに、いまの人生ともう一度向き合う“アゲイン”を描きたいです」と、張り切っている。

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