「風立ちぬ」の興行収入100億円突破
引退を発表した宮崎駿監督(72)の最後の映画「風立ちぬ」の興行収入が、11日で100億円を突破したことを12日、配給の東宝が発表した。前作「崖の上のポニョ」(2008年)に続いての大台で、宮崎作品は「もののけ姫」(97年)から5作連続で興収100億円を突破した。
「風立ちぬ」は7月20日公開。今月1日に宮崎監督の引退が発表され、6日に会見が行われると、人気に再び火がついた。東宝によると会見直後の週末となった7、8日の興収は、前週比134・5%と飛躍的にアップ。11日までの54日間で観客動員は約810万人となり、興行ランキングでも8週連続で1位をキープしている。
邦画での100億円突破は「‐ポニョ」以来で、洋画を含めても10年の「トイ・ストーリー3」以来となる。実在の人物を題材にしており、子供向けのファンタジー的要素もないことから、公開前は苦戦を予想する声もあったが、ふたを開ければ宮崎作品の絶大な人気を証明する形となった。
宮崎作品は第1作の「ルパン三世 カリオストロの城」(79年)から「風立ちぬ」までの11作で、興収のトータルが1000億円を突破(初期作品は配給収入発表のため数字は推定)。人々の心にも、日本の経済にも大きな影響を与えていたことが浮き彫りになった。
