三国さん 遺作でつめの色を気にしてた
映画「釣りバカ日誌」シリーズなどで知られる俳優・三国連太郎さんが14日午前9時18分、急性呼吸不全のため、東京・稲城市の病院で死去した。90歳。
三国さんの遺作となった映画「わが母の記」でメガホンを取った原田眞人監督(63)は「もっともっと一緒に仕事をして、いろいろ学びたかったですね」と死を惜しんだ。
撮影は2011年3月上旬に静岡県沼津市で行った。「病床の父が息子(役所広司)の手を突き離すシーンで、つめの色を気にされてたのにプロ意識を感じました」と、以前から三国さんとの仕事を熱望していた原田監督は振り返った。打ち合わせでは沼津での思い出を繰り返し話すなど、記憶の混濁もあったが、カメラが回れば役者魂が自然と体を動かしていたという。
名優の“最後”を見届ける形となった原田監督は「やっと間に合ったという感じ。一緒にお仕事ができて光栄でした」と感謝した。
