氷川、天国の長良会長へ親孝行ステージ
演歌歌手の氷川きよし(35)が23日、東京・池袋のサンシャインシティ噴水広場で22枚目シングル「最後と決めた女(ひと)だから」の発売記念イベントを行った。同曲は、氷川の所属事務所の会長で、5月3日に米ハワイで亡くなった長良じゅん氏(享年74)が生前に構想を描いていた曲。2000人の前で熱唱した氷川は「会長に届いてるかな、と思いながら歌わせていただきました」と感慨深げだった。
耳をつんざくばかりの女性ファンの大歓声に包まれる中、氷川は天国にいる“芸能界の父”に届けとばかりに、こぶしを利かせた歌声を披露した。ステージを終えた氷川は「長良会長から『(新曲の制作を)頼んでるからな、きよし』って言われてました。(完成を)楽しみにしていました」と振り返った。
「最後と‐」は長良氏が生前、作曲した鶴岡雅義氏(79)に制作を依頼していた曲。完成前に長良氏は天国へ旅立ってしまったが、ステージには鶴岡氏も登場して「氷川節がどれだけ出せるかと思って、この曲を作りました」と曲への思いを吐露。花束を受け取った氷川は「感謝の気持ちを忘れずに歌わせていただきたいと思います」と表情を引き締めた。
長良氏が手塩にかけて育てた氷川の人気は絶大だった。同会場でのイベントは昨年9月23日以来、ちょうど1年ぶり4回目。ステージ周辺には鈴なりの人だかりができ、2~4階の通路にも多くのファンが殺到。会場最大限の2000人が氷川の歌声に酔いしれた。
そんな熱気に押されたのか、氷川は「帰りたくな~い!もう1曲歌いたい!」と自らアンコールを志願。観客からは「きよしコール」が起き、急きょ「きよしのズンドコ節」を追加して計7曲を披露すると「テンション上がりました。最高でした」と充実の笑顔。昨年まで12回連続出場中のNHK紅白出場に向けても「出させていただければ頑張りたい」と意気込んでいた。
