「女子ゴルフ・伊藤園レディース・最終日」（１３日、グレートアイランドＣ＝パー７２）

　イ・ボミ（２８）＝韓国＝が通算１０アンダーで並んだ笠りつ子（２９）＝京セラ＝とのプレーオフを２ホール目で制して今季５勝目、通算２０勝目を挙げた。優勝賞金１８００万円を加算し、２年連続の賞金女王に大きく近づいた。プロデビュー戦だった畑岡奈紗（１７）＝茨城・ルネサンス高３年＝は７３とスコアを落としたが、通算２アンダーの２６位と踏ん張った。

　心の底からのボミ・スマイルで「幸せ。とてもうれしい」と喜びを表現した。

　過去２戦２敗だった笠とのプレーオフ。２ホール目で左５メートルのバーディーパットをねじ込んで勝利を決めた。節目の通算２０勝。８８年のツアー制度施行後では、２８歳８４日という史上４番目の若さ（１位は不動裕理の２６歳３１４日）、１５６試合目という史上２番目の速さ（１位はアン・ソンジュの１４７試合目）での到達となった。

　２年連続の賞金女王にも“王手”をかけた。今季賞金は１億７３００万円を超え、２位の申ジエも３位の笠も残り２戦で連勝するしか逆転の目はない。２人の結果にかかわらず、イ・ボミが６１６万円を加えればタイトルが確定する。

　「ここまで来て取れないのは嫌。でも今週負けたら（女王争いも）負ける、と思って頑張りました」。前週のＴＯＴＯジャパンクラシックで米ツアーの選手に「攻めることの大切さを学んだ」という。最後の最後まで攻めきって勝つことを身につけたイ・ボミの目に永久シード（通算３０勝）もうっすら見えてきた。