「男子ゴルフ・三井住友ＶＩＳＡ太平洋マスターズ・第２日」（１３日、太平洋クラブ御殿場＝パー７２）

　今季未勝利の宮里優作（３５）＝フリー＝が６バーディー、１ボギーの６７で回り、通算１１アンダーで首位と１打差の４位に浮上した。単独首位から出たマスターズ２勝のバッバ・ワトソン（３７）＝米国＝は６９とスコアを伸ばし、通算１２アンダーで片山晋呉、タンヤゴーン・クロンパ（タイ）とともに首位で決勝ラウンドへ進出。１１位から出た石川遼（２４）＝ＣＡＳＩＯ＝は２９位に後退した。

　宮里優が勝負どころで一気に攻め立てた。１０番パー４。残り１４４ヤードの２打目を９番アイアンで２メートルに寄せると、続く１１番パー５は見事に２オン。１２番では残り１５１ヤードをピン奥２メートルに付け、怒涛の３連続バーディーだ。

　「前半９ホールで良いゴルフができて後半の連続バーディーにつながったと思う。落ち着いて流れが来るまで待つことができた」

　ティーショットの安定感が“爆発”につながった。初日は３５・７１％と低調だったフェアウエーキープ率が、この日は８４人中、１位の８５・７１％に跳ね上がった。前日のラウンド後、練習場で黙々とショットの微調整を重ねた成果がすぐに出た。

　今年４月、Ｂ・ワトソンが「顔」を務めるスイスの高級腕時計メーカー、リシャール・ミル社とスポンサー契約した。ワトソンがプレー時に着用する「ＲＭ０３８」は４７３５万円（税込み）。一方、宮里優の使用モデル「ＲＭ０５５」は１２９６万円（同）。選手としての“価値”はワトソンに軍配が上がっても、目の前の“勝負”は譲れない。

　ワトソンとの同組対決を熱望する宮里優は「３日目は同じ組になれなかった。最終日にいい位置で一緒に回りたい。頑張るしかないですね」。打倒ワトソンを果たしての今季初優勝を虎視眈々（たんたん）と狙っている。