バスケ3人制 不祥事を経て再び日の丸を背負う2選手 「今でも怖い」…それでも

3人制バスケの代表候補となった永吉佑也=味の素ナショナルトレーニングセンター
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 開催国枠での東京五輪出場が決定しているバスケットボール3人制男子の日本代表候補が20日、都内で強化合宿を公開した。5人制の代表として出場した18年ジャカルタ・アジア大会で公式ユニホームを着たまま繁華街で不祥事を起こし、1年間の公式戦出場停止処分を受けた永吉佑也(28)=京都ハンナリーズ=、橋本拓哉(24)=大阪エヴェッサ=も再びJAPANのウエアに袖を通し、汗を流している。現在の思いを語った。

 18年8月のアジア大会での不祥事の後、2人を含めた出場停止処分を受けた4人は、謹慎した後、社会奉仕活動などに従事。日本協会の裁定委員会で今年4月に処分が解除された。すでにBリーグの試合には復帰。3人制への適性を見出され、前回の岡山合宿から参加している。

 汚してしまった日の丸を再び身に付けることにはやはり葛藤があった。永吉は当初「もう自分は(日の丸を)付けたら駄目だと思っていた」と明かした。それでも家族、チームメート、クラブ、ファンやボランティアを通じて出会った人々の声が背中を押してくれた。「今は自信をもってJAPANのユニホームを着ている。後押ししてくれた人たちのためにも頑張らないといけない」と、思いを口にした。

 橋本はこの日も練習が行われた各競技の日本代表選手の強化拠点となっているナショナルトレーニングセンターに足を踏み入れた時、「正直怖かったし、申し訳ない気持ちになった」と明かした。5人制代表のスタッフにも謝罪。「変わったなと思われないといけない。責任を持った行動をしないと」と、自らに言い聞かせた。

 東京五輪に向けて2人への期待は高い。特に永吉について、ロイブルディレクターコーチは「持久力に苦労があるかもしれないが、体が強くて、インサイドの体のぶつけ合いが大好きな選手」と、高評価を下した。

 代表になるということは、再び様々な責任を背負うことでもある。永吉は「もちろん怖さはあります。今日もメディアの人がきて、胸が締め付けられる感じがある。今でも実際怖いです」と率直に吐露。それでも「こうなるのは分かっていた。今、自分がここにいるのは後押ししてくれた人がいるから。支えてくれる人がいる。それが僕の武器」と、前を向いた。

 確かな覚悟とともに、夢舞台を目指す。

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