レスリング女子 川井リオ五輪決めた!

 「レスリング女子・全日本選手権・第1日」(21日、代々木第二体育館)

 16年リオデジャネイロ五輪代表選考会を兼ねて9階級が行われ、女子60キロ級では、9月の世界選手権(米ラスベガス)の同63キロ級で銀メダルを獲得し、五輪出場枠を得ている川井梨紗子(21)=至学館大=が、試合に出場した時点でリオ五輪代表に内定した。決勝では、妹の川井友香子(18)=至学館高=との姉妹対決を10-0のテクニカルフォールで制し、初優勝を飾った。

 決勝の大舞台で、姉妹の初対決が実現した。大会に出場した時点で女子63キロ級のリオ切符をいち早く手にした川井梨は「勝負の世界なので1点もあげられない」と姉として、代表としてのプライドを見せつける2分51秒の圧勝劇。「五輪が決まってホッとしているけど、妹と決勝で戦えたことが一番うれしい」と笑みをこぼした。敗れた妹は「決勝で戦いたいと2人で話していたけど、やっぱり強かった」と脱帽した。

 2人を育てた母・初江さん(45)は89、90年の全日本選手権で優勝している元レスリング選手。中学までは指導もした。「2人の実力差は明白だったけど、こんな大舞台で試合をできるなんて」。五輪出場を決めた川井梨には「『女がレスリング?』と言われた当時の先輩たちがいたから今がある。女子も五輪に出られるようになって、たまたま娘が挑戦できるのはうれしいこと」と感激した。

 日本一の称号を得て「五輪には行ったことないけど、ビビらずに戦いたい。(63キロ級へ)体づくりからもう一度やり直す」と川井梨。来夏は川井家に金メダルを持ち帰る。

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