五郎丸、19年W杯「考えられない」

 ラグビーのW杯イングランド大会の1次リーグB組で3勝を挙げた日本代表が13日、羽田空港着の航空機で帰国した。目標の8強入りに届かなかったものの、空港には約500人のファンが出迎え、都内で行われた会見には60社309人の報道陣が駆け付けた。キッカーとして大活躍したFB五郎丸歩(29)=ヤマハ発動機=は代表での去就について「時間をかけて考えたい」と語り、日本で開催される19年大会に向け、悩める胸中を明らかにした。

 五郎丸といえども、人の子だった。日本開催の19年W杯へ向け日本協会が意気込む中、「僕も普通の人なんだなと…。考えられないですね…」と、今後の代表活動について、何も頭にないことを強調した。

 W杯最終戦となった米国戦で今大会2度目の「マン・オブ・ザ・マッチ(最優秀選手)」を獲得した後、そして大会終了後の取材でも万感の思いから涙を流した。この日本はさわやかな笑顔で「非常に楽しく、最高の時間でした」とW杯を振り返った。

 大会を通じて、「自分たちの生活すべてを犠牲にできるのは日本(人)しかいないかな、と思いますよ」と日本の持つ可能性を確信した。そして「エディーさんが(今後指揮する南アフリカの)ストーマーズに行って同じことをやったらクビを切られるでしょう」とユーモアを交えて、ジョーンズHCの猛練習で成長した自分たちへの自信をのぞかせた。

 ラグビー人気の定着へ、「自分がきっかけでもいい」と語る。代名詞にもなったキック前の独特のポーズについても「構えを見ていたら研究が皆さん足りない。指が立っているのは、3本、4本なんで。決して2本ではない。2本だと違う方向にいってしまう」と、ファンに完全コピーを求めるコメントで会見場を沸かせた。

 ラグビーの本質は「人のために犠牲になること」と語る。自分ができることを「100%の実力をグラウンドで表現するだけ」とも断言する。ヤマハ発動機の選手として、来月14日にはトヨタ自動車とのトップリーグ開幕戦(パロマ瑞穂)を迎える。自分のため、日本ラグビーのため、五郎丸は次の一歩に全力を尽くす。

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