高知・嘉数 藤川球児の背中追いかけて

 【高知・嘉数勇人投手】

 北米遠征初めてのデーゲームとなったジャッカルズ戦(6月15日)終了後、希望者を募りメジャー・リーグ観戦に出た。嘉数勇人もメッツ対パイレーツ戦を観戦するためニューヨーク、シティ・フィールドへと連れ立っている。

 NPBの中継はもちろん、メジャー中継もよく見る。できるだけ野球に触れる時間を長くしようと思ったことがきっかけだ。この日はメッツのエース、シンダーガードが11個の三振を奪う好投で、7勝目を挙げた。

 「やっぱり内角を使ってました。160キロを超えるようなあれだけのボールがあっても内角を使って、フィニッシュは得意球の変化球で、とか」

 選抜チームで中継ぎとして14試合中7試合のマウンドに登っている。先発が序盤に5失点したケベック・キャピタルズ戦(22日)では、二番手として相手打線の流れをきっちり止めた。

 「大きいバッターが多いじゃないですか。きのうも5本塁打とか。なんとか抑えて自信にもなりますし。戻ってソフトバンク戦なんかで自分がどう感じるか、楽しみですね」

 オープン戦から「自分は三振を奪う投手ではない」と、低めの球を打たせて取ることを心掛けた。その結果が防御率0・79(前期)という好成績だ。制球力には自信がある。外角だけではなく、内角へのストレートをうまく使って抑えたい。

 クラブチームでの3年間を経て昨年、高知に入団した。26歳、年齢のプレッシャーとも戦っている。

 「独立リーグに来なかったら、こういう経験はできなかった。ここで終わりたいとは思わない。年齢のこともありますけど。藤川球児さんも『やめなければ誰でもチャンスはある』と言ってくれたので。みんなの前で」

 去年、藤川からプロフェッショナルとしての刺激を受けた。あの背中を追い掛けて、同じステージに立ちたい。そう強く思う。

 いろんな人からチャンスをもらって、いまここにいる。試合前の国歌吹奏では、お世話になった人たちに感謝しながら「君が代」を聞く。その姿勢は日本でも海外でも変わらない。

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