高知コルビー憧れNPB目指し日々奮闘

 【高知 ザック・コルビー内野手】

 高知対巨人3軍定期交流戦(4月22日、高知球場)の試合開始2時間前、巨人の打撃練習を見ながらザック・コルビーと話した。

 「駒田監督も勝呂コーチも、このチームのOBだよ」

 「知ってる。僕もジャイアンツに入りたいよ!プリーズ!」

 手を合わせて懇願するポーズを見せる。ザックにとっては決して冗談ではない。

 母と祖父が日本人、祖母も日系米国人と、日本との結びつきは強い。子供のころからNHKの国際放送で日本のプロ野球中継をよく見ていた。

 「ちっちゃいころから巨人の試合なんかを見ていたから。メジャー・リーグもいいけど、ずっとNPBでプレーしたかった。15歳のころからそう思っていたんだ」

 2年間、愛媛に在籍し総合優勝、独立リーグ日本一に大きく貢献した。新天地となる高知でも打線の中軸に座り、存在感を放つ。

 愛媛を自由契約となったあとも、日本で現役を続けることしか考えていなかった。自分は確実に成長している。もっとトレーニングすれば、もっとスキルの高い練習をすれば、きっとNPBに手が届くはずだ。そう信じている。

 「フェニックス・リーグや中日との練習試合で自分をアピールできた。2016年はもっと良いシーズンになると思っていたから、辞めようなんて最初から思っていなかった」

 駒田監督から「野球はゲームだ。リラックスしてゲームを楽しめ!」とアドバイスされた。勝呂コーチからは愛媛時代の一塁手に代わって三塁手へのコンバートを勧められている。

 「三塁手に挑戦するチャンスをもらったときは、とてもワクワクした。勝呂さんの言うことを全部吸収するつもりでいるんだ」

 ファイティングドッグスの一員として「ビッグ・チームプレー」を見せたいと話す。チームが勝つことで、すべてうまく回って行く。

 「チームメートがチャンスを作ってくれたら、僕が打つ。それだけだよ」

 去年、果たせなかった大きな夢をかなえるために帰って来た。NPBへ--。その一点しか見ていない。

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