広島・小園2冠決定的! 大山、泉口抜き出塁率・364 打率も・309に上昇で首位打者 偉大な先輩に肩並べた

 「広島1-6ヤクルト」(3日、マツダスタジアム)

 広島・小園海斗内野手(25)が7年目で初の打撃タイトルを当確させた。4戦ぶりに先発出場して2打数2安打。出塁率・364で阪神・大山、巨人・泉口を抜いてリーグトップに浮上。打率も・309に上げて首位打者との「2冠」を決定的にした。高卒7年目で初めて首位打者と最高出塁率に輝くのは、球団では19年・鈴木誠也(現カブス)と同じ。偉大な先輩に並んだ。

 自らのバットで、初の勲章をつかみ取った。一塁ベンチに向かって右手を突き上げた小園に大きな歓声が注がれる。シーズン最終盤に最高のエンディングを示し「良かったです。2打席(塁に)出られて」と実感を込めた。球団の首位打者は21年・鈴木誠也(現カブス)以来。鈴木も高卒7年目で初タイトルとなる首位打者と最高出塁率に輝いており、偉大な先輩に続いてみせた。

 4試合ぶりのスタメンで、いきなり見せた。初回1死一塁。高梨の147キロに詰まらされながら、打球は左前にポトリと落ちた。控えめに右拳を握ると、続く四回は遊撃手のグラブをはじく強烈な内野安打。小園らしいコンパクトなライナーで2打数2安打とし、五回の守備から退いた。

 「僕みたいなタイプが出塁率のタイトルを取っていいのかなと思うんですけど」と謙遜しつつ「率的には低いので、また次に向けてという感じですね」とさらに向上心を燃やした。

 試合前時点で出塁率は阪神・大山(・3628)、巨人・泉口(・3621)に次いでリーグ3位。四球でも数字を上げられる中、いずれも打って出塁。持ち前の積極的に打っていく姿勢をシーズン全体で貫き、最高の結果を残してみせた。

 9月に入ってタイトルを射程圏に捉えたが、本人は「取れないと思っている」と連日のように繰り返していた。他球団のライバルたちとの争い。最終的に自分がトップに立って自信になったかと問われると「何とも言えない。いい打者たちが今年、ケガとかがあった。たまたま取れたかなと思う。そういう方たちが(ライバルに)来てからでも取れるように、また頑張りたい」と誓いを新たにした。

 春先には打席での消極的な姿勢を新井監督から指摘されて、欠場した日もあった。不調時もグラウンドに立って日々、奮闘。「途中、全然ダメな時もありましたけど、あきらめずに最後までできて、(試合に)使ってもらったというのがあるので、そこが一番かなと思います」と振り返った。指揮官も「彼の力で、もぎ取ったタイトルだと思う。自分もうれしい」と祝福した。

 出塁率はあと1打席余裕があるため、4日の今季最終戦・ヤクルト戦もスタメン出場して1打席だけ立つ予定。名実ともに一流選手の仲間入りを果たした小園海斗が、さらなる高みを目指す。

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