広島育成ドラ2・竹下 直球磨く! 確かな成長曲線でウエスタン16イニング13K!横山2軍投手コーチ「大したもの」

 広島の育成ドラフト2位・竹下海斗投手(18)=敦賀気比=がファームで鍛錬を積んでいる。ここまでウエスタン・リーグでは10試合に登板して2勝1敗、1セーブで防御率5・06。直球の質を向上させることが現状のテーマで、肉体強化と並行して着実なレベルアップに励んでいる。将来性豊かな若手左腕の“現在地”に迫った。

 プロのレベルを肌で感じながら、ひたむきに努力を重ねている。打たれても抑えても、全てが勉強の日々。竹下は現状について「真っすぐを狙ったところに投げること。球の質もそうですし、そこが自分の課題だと思っています」と明かした。

 初先発した9月4日・中日戦(ナゴヤ)は4回6安打4奪三振で1失点。二回に村松の中犠飛で先制点を献上するも、最少失点に封じた。続く15日・オリックス戦(シティS)では4回5安打4失点。計4四球と制球に苦しんだ場面もあった。

 「テンポは良かったんですけど、真っすぐを狙ったところに投げられてなくて。それでカウントを悪くして、苦しい展開になっていくことが多かった。(初先発時より)課題は増えたと思います」と自己分析した。

 もちろん収穫もある。15日は緩いカーブを低めに決めて3奪三振。直球の精度が向上すれば、さらに緩急を生かした投球が期待できる。ウエスタン・リーグではここまで10試合に登板。16イニングで13奪三振と能力の一端も示す。横山2軍投手コーチは「あれだけ投げられるのは大したもの。課題はストレートと投げる体力。まだまだ真っすぐを磨いていってほしい」と語った。

 力強い直球の習得へ、鍵になるのはフォームの再現性。竹下は「体の使い方で、ロスしている部分もある。あとは体がまだ細身なので、まだまだ鍛えれば球速も比例して上がっていくのかなと思っている」とフィジカル面も強化していく構えだ。

 強豪・敦賀気比では23年のセンバツ2回戦・大阪桐蔭戦で先発。前田悠(現ソフトバンク)と投げ合って6回5安打2失点と好投するも、チームは敗戦した。高校時代は春夏合わせて3度の甲子園を経験。141キロだった最速も現在は144キロまで上がり、順調な成長曲線を描いている。

 カープでの寮生活にも慣れ「練習以外はゲームやストレッチをして、快適に過ごしています」と笑顔。部屋ではテレビゲーム「マリオカート」に興じ、使用するキャラクターは「ヨッシー」がお気に入りだという。

 目標は1年間、1軍の先発ローテを守れる投手になること。「2桁勝利を挙げられるような投手になっていきたい」と誓った竹下。早期の支配下選手契約を目指し、プロとしての階段を一歩ずつ上っていく。

 ◇竹下 海斗(たけした・かいと)2006年11月6日生まれ、18歳。福井県大野市出身。180センチ、76キロ。左投げ左打ち。投手。小学1年時に上庄野球スポーツ少年団で野球を始め、上庄中ではオールスター福井ヤングに所属。敦賀気比では春夏合わせて3度の甲子園出場を経験し、2024年度育成ドラフト2位で広島に入団。年俸250万円。背番号126。

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