広島・小園 今季10度目猛打賞でリーグ首位打者を奪還 最多安打も射程圏に
「巨人6-4広島」(9日、東京ドーム)
広角に打ち分けた三度の快音が、敵地の鯉党を盛り上げた。広島・小園海斗内野手が今季10度目の猛打賞。打率を・2995に上げ、巨人・泉口を抜いてリーグ首位打者に返り咲いた。
まずは初回1死二塁で右越えに先制の適時二塁打。2ストライクと追い込まれ「何とか食らい付いて。フォークもスライダーもカーブもあるし、全部をケアしながら」と戸郷の持ち球全てをイメージしつつ、145キロ直球を捉えた。
3点差に迫った二回は2死から初球を左前へ。五回先頭では中前にはじき返した。いずれの安打も3球以内に仕留めており、真骨頂の積極性を見せつけた。ただ、本人に満足感はなく「タイミングが合っただけなので、『完璧やな』というヒットは特にないですね」と淡々と振り返った。
固め打ちで今季142安打とし、こちらもトップを走る阪神・近本とは2本差となった。首位打者と最多安打の2冠を射程圏に捉える現状。しかしながら個人記録には一切の興味を示さない。
「タイトルは取れないと思っている。簡単じゃないですし(今まで)取ったこともない。チャンスと言えばチャンスですけど、まずは勝たないと評価されないと思う。負けが続いていますけど、また勝てるように」と誓った。何より渇望するのは、チームの勝利。心から笑顔になれる一打を求めて、まずは連敗ストップに全力を注いでいく。





