広島3位タイ浮上 坂倉で今季最長タイ5連勝 64打席ぶり適時打 指揮官マンツーマン指導に一撃回答
「ヤクルト2-4広島」(29日、神宮球場)
東京に来ても勢いは止まらない!!広島が4月以来、今季2度目で同最長タイとなる5連勝。DeNAと同率の3位タイに浮上した。不振に苦しんでいた坂倉将吾捕手(27)が自身64打席ぶりとなる先制適時二塁打。次打席でも適時打をマークして今季初の2打席連続適時打を放ち、長いトンネルを脱した。
二塁上で坂倉は両拳を突き上げて満面の笑みを浮かべた。連勝中で勢いづくチームの流れにようやく自らも乗れた。出場16試合ぶりの打点は先制の適時二塁打。「急には(打撃は)良くならない」と表情を引き締めながらも「良いものがちょっとずつ続いている。これが長く続くようにもっと練習していきたい」と確かな手応えをにじませた。
0-0の二回2死一塁で現状を打破した。相手先発・高梨に2球連続カーブを投じられると、その2球目をコンタクト。「(高梨は)ベンチから見ていても真っすぐが良いように見えていたので、真っすぐ(狙い)でいきながら振れた」。反応で捉えた逆方向への飛球は左中間を破り、一走・末包が一気に本塁へ生還。これが6日・DeNA戦(横浜)以来の打点となった。
さらに2-0の四回1死三塁で右前への適時打。2打席連続適時打は今季自身初で復調を印象づけた。
8月はこの試合まで打率・171に低迷していた。4打数無安打だった26日・巨人戦(マツダ)では体勢を完全に崩された遊飛に倒れるなど、苦悩ぶりが浮き彫りになっていた。
そんな時に手を差し伸べてくれたのが新井監督だった。坂倉の姿を見て「これはおかしい」と感じた指揮官は、翌27日の試合前練習中に身ぶり手ぶりを交えた熱の入ったマンツーマン指導を敢行。「映像を見て、自分が思ったことをワンポイントだけ伝えた。それでパーンっと一発で良くなった」と坂倉の上昇を予感していた中、その言葉通りとなる復調の兆しとなった。
坂倉自身も「監督含めていろんな人から助言をもらっている。それが練習でできても、試合でできなかったら意味ないと思うので、恩返しの意味でも結果で示せればいいなと思う」と強い決意。主軸として結果が求められていることは自らが一番心得ている。
これでチームは4月15日以来の5連勝。波に乗ってきたが坂倉は「去年もここまでは良かった。ここからが本当の勝負になってくると思う。自分も置いて行かれないように」と足元を見つめた。昨年9月の月間20敗の大失速は誰もが胸に刻むところだ。雪辱を果たすべく、背番号31の目はギラついている。





