広島の激しい外野争いで大盛が抜け出した?走攻守そろう「センスのよさ」に安仁屋宗八氏が太鼓判
「広島8-4ソフトバンク」(18日、マツダスタジアム)
広島が逆転勝ちで再び“貯金生活”へ。2点をリードされた六回、ファビアンの来日初となる満塁本塁打で豪快に引っくり返し、チーム成績を31勝30敗2分けとした。デイリースポーツ評論家の安仁屋宗八氏は快勝劇の“隠れヒーロー”に2安打、2四球の大盛穂外野手を指名。「彼は本当に野球センスがいい」と絶賛した。
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この試合のヒーローはファビアン。いいところでよく打ったね。満塁に燃えたんじゃないか。真ん中付近の甘い変化球だったが、追い込まれていた状態でも冷静に、なおかつうまく仕留めることができた。
その冷静になれた理由はなにか。前の打席、つまり五回の四球にあったと推測する。その打席でファビアンはボール球に手を出さず、しっかり選んだことで心に余裕が生まれたんだろう。
三回に回ってきた2打席目では前田純のボール球に手を出して三振していたからね。打った相手は違うが、それまでの打席を生かした結果と言ってもいい。
しかし、この試合の隠れたヒーローとして名前を挙げたいのは大盛。2安打と2四球の活躍で、チームへの貢献度大ですよ。
2四球は2度とも生還しているからね。五回は先頭打者として出塁。六回は一死一、三塁からファビアンへのつなぎ役として、きっちりボールを見極めている。
彼はとにかく野球センスがいい。守備力や脚力を得意とする選手だが、打撃もいい。最近5試合で4試合も複数安打しているからね。そしてパンチ力もある。
助っ人のファビアンは別として、今年の激しい外野争いの中で、完全に抜け出したと言ってもいいぐらいだ。今後が本当に楽しみな選手だね。
大盛のほかに、もうひとり“隠れヒーロー”がいる。五回からの登板となったが、2イニングを1安打無失点に抑え、4年ぶりの勝利投手となった高橋。
投球内容は素晴らしかった。腕がしっかり振れていたから球にキレがあったし、コントロールもよかった。素材がよくて、もともと先発で期待されていた投手。これをきっかけに大きく伸びてほしいものだ。





