広島・新井監督「誰かがバッときてくれたらね」 12年ぶりマツダで阪神に同一カード3連敗、大竹に続く天敵伊原に3戦3敗
「広島0-8阪神」(1日、マツダスタジアム)
悔しすぎる…。広島が2試合連続無得点で今季2度目の4連敗となった。相手先発のドラフト1位・伊原に七回途中無失点に封じられ、左腕には直近3戦3敗。マツダスタジアムで行われた阪神戦での同一カード3連敗は、13年7月5~7日以来12年ぶりの屈辱となった。新井貴浩監督(48)は攻撃陣の“火付け役”登場に期待した。
得点が恋しい。待てど暮らせど本塁が遠い状況に、ベンチの新井監督は頭を悩ませた。「全体的にみんな低調になっている。誰かがバッときてくれたらね」。前日の試合で勝利を献上した大竹に続く、新たな“コイ敵”伊原を前にゼロ行進が止まることはなく、勝利の女神を振り向かせることはできなかった。
初回にファビアンが中前打を放ってから12人連続でアウトを奪われるなど、伊原に快投を許した。新人左腕には4月20日の対戦でプロ初勝利を許し、5月18日にも敗れており、この日で3連敗。中継ぎ登板時の対戦も含めて、計19回1/3で1得点しかできていない厳しい現状となっている。
「(伊原は)防御率1点台前半だし、いいピッチャーなので。また対戦もあると思うので、対策を練っていきたいと思います」と前を向くしかなかった指揮官。朝山打撃コーチは「相手どうこうよりも、こちらの個々の状態が少し落ちてしまっている」と自チームに目を向けた。
5月上旬から中旬は3番・ファビアン、4番・末包が得点源となり、白星を積み重ねていたが、直近5試合でファビアンは打率・167で0打点、末包も打率・111で0打点と苦しんでいる。「調子の波はどんな選手にもある」とかばう指揮官だが、「調子が悪い人がいても、カバーしてくれる、状態がいい人がいてくれたらいいんだけど」と本音もこぼれた。
好機がなかったわけではない。2点を追う七回には1死から坂倉とモンテロの連打で、伊原をマウンドから引きずり降ろした。ただ、代わった湯浅が2試合続けて立ちはだかった。小園が四球を選んで満塁機を演出。「経験してもらいたい」という新井監督の親心で、ドラフト1位・佐々木が代打を送られることなく打席に立ったが、あえなく二飛に倒れた。次打者の代打・野間も空振り三振に斬られ、“切り札”としての期待に応えることはできなかった。
阪神戦は5連敗となり、3連戦前まで勝率・727だったマツダスタジアムで、今季初の本拠地同一カード3連敗。首位とも今季最大の4・5差となり、マイナスの数字が際立つ。3日からは交流戦が幕を開ける。「しっかりと切り替えて臨みたい」と新井監督は言った。うみは出し切ったと信じて、パ・リーグ球団へ立ち向かう。





