広島・ドラ1佐々木「自信になりました」 代打でマルティネス撃ち!プロ初三塁打 新井監督「大したもんよね」

 9回、右中間への打球を放ち、三塁へ激走する佐々木(撮影・伊藤笙子)
 9回、右中間に三塁打を放つ佐々木
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 「巨人4-1広島」(28日、石川県立野球場)

 広島のドラフト1位・佐々木泰内野手(22)=青学大=が九回に代打でプロ初三塁打を放った。追い込まれながら防御率0・00の守護神、マルティネスの変化球を右中間へ打ち返した価値ある一打。新井監督は「大したもん」と評価した。チームは連勝が止まって3位に逆戻りしたが、将来のチームを担う若鯉は大きな自信を得た。

 敗戦目前で雰囲気を、一変させた。佐々木が左手一本で食らい付いた打球は、きれいに右中間を破った。スタンド全体がどよめきに包まれる中、一気に三塁まで到達。難攻不落の相手守護神・マルティネスから代打でプロ初の三塁打を放ち「自信になりました」と確かな手応えを持ち帰った。

 3点を追う九回2死からプロ初の代打で登場。2球で追い込まれ、3球目はファウル。その後は158キロの直球など2球連続でボール球を見極め、カウント2-2から外角低めへのチェンジアップを力強く捉えた。「あの速い真っすぐは頭にあったんですが、何とか変化球についていけたので良かったと思います」と、うなずいた。

 マルティネスはこの試合まで防御率0・00で、22試合の登板で10安打しか許しておらず、そのうち長打は二塁打2本しか許していなかった。160キロに迫る速球と変化球のコンビネーションで他球団に絶望感を与え、圧倒してきた鉄壁右腕。そんな難敵から、カープの未来を背負う金の卵が今季初めて三塁打を放った。

 20日・ヤクルト戦に「7番・三塁」でデビューし、ここまで出場5試合は全てスタメンだった。代打は準備段階での難しさを伴うが、1軍定着を目指す男は「自分はどんな打席でも結果を出しに行く立場。代打とかスタメンとかは関係なく、1打席1打席が重要なので必死でやりました」と汗を拭った。

 そんな姿に新井監督も絶賛だ。「大したもんよね。初めてマルティネス(の打席)に立って、そこで三塁打を打つわけだからね」と称賛。続けて「やっぱり打てる幅が広いからから、打ちに行きながら変化球(にバット)が止まる。(そのスタイルは)なかなか練習してそうなるものじゃないので、やっぱり彼の持ち味だと思う」と非凡な打撃能力に改めて目尻を下げた。

 チームの連勝は止まり3位に後退。そんなネガティブな出来事を、ルーキーの一打が和らげてくれた。「本当にああいう(一流の)レベルを見られたというのは、すごく自分にもプラスになります。次は、あのストレートを、はじき返したいなと思います」と目をギラつかせた佐々木。チームに新風を吹かせる男が、力強くまい進する。

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