広島・ドラ4渡辺 佐々木合流に発奮!対外試合5戦連続安打「ガッツポーズしちゃいました」 新井監督「実戦的な選手だね」
「オープン戦、楽天1-1広島」(1日、倉敷マスカットスタジアム)
ライバルには負けない!広島のドラフト4位・渡辺悠斗内野手(22)=富士大=がバットで存在感を発揮した。楽天とのオープン戦に途中出場すると、1点を追う八回に同点の左前適時打。これで2月のキャンプから対外試合は5戦連続安打とアピールを続ける。この日は同1位・佐々木(青学大)が1軍に合流。同期入団の存在も力に変え、開幕1軍を目指す。
塁上で大きく手をたたいた渡辺は、力強いガッツポーズを繰り出した。「オレもいるんだ」と言わんばかりの一打。試合でキラリと示す存在感は日を追うごとに増している。価値ある適時打に「普通にうれしかったので、ガッツポーズしちゃいました」と照れ笑いしながら振り返った。
六回の守備から出場すると、見せ場は1点を追う八回に訪れた。2死一、二塁の好機。カウント1-1から渡辺翔の甘く入った直球を捉えると、打球は三遊間をあっという間に破った。「チャンスだったんですけど甘い球を見逃さないように、いつも通り冷静にいこうと思って入りました」と、好球必打のスタンスが奏功した。
これで今年の対外試合は5戦連続安打。1軍生き残りを目指すサバイバルに身を置く中で、コンスタントに快音を響かせている。その裏には、邪心を捨てて相手投手との勝負に挑んでいる心構えがある。
「どの場面でも平常心でいこうと思っている。打席に立つのを楽しめているのかなと思います」と笑顔。好機で打席が回れば自然と力みが生じるもの。ましてや経験の浅い新人選手ならなおさらだが、ルーキーらしからぬ気の持ちようが、勝負強い打撃の源になっている。
継続的に好結果を示す若武者に、新井監督は「やっぱり、実戦的な選手だね。反応、対応の仕方も大したもん」と非凡な姿を高く評価した。
この日は、同期入団の佐々木が1軍初合流。スタンドの視線はドラ1ルーキーの一挙手一投足に注がれていた。それに発奮し、対抗心をバットに乗せて限られた出番で結果を示した。キャンプを2軍で過ごした佐々木とは先月、連絡を取り合った間柄。同い年で、ともに右打ちの内野手というライバル関係で「同学年が(1軍に)上がってきて燃える部分はありますね」と、闘志はみなぎっている。
キャンプ序盤には捕手の練習にも取り組んだが、現在は一塁がメイン。開幕1軍をたぐり寄せるためには、バットで存在価値を高めるしかない。「1試合1試合を大事にして、アピールできるように打席に立っている」と渡辺。この勢いを持続させ、まい進していく。
◆渡辺悠斗(わたなべ・ゆうと)2002年7月7日生まれ、22歳。東京都出身。182センチ、103キロ。右投げ右打ち。内野手。堀越高、富士大を経て24年度ドラフトで広島から4位指名。大学3年秋には捕手、4年春には一塁手でベストナインを獲得した。遠投120メートル。趣味はサウナと睡眠。




