【解説】広島4番候補モンテロは活躍できるか 連続写真に見える“癖” 名伯楽・内田順三氏が指摘「うまく対応できれば20発、30発は期待できる」
広島の4番候補、新外国人のエレフリス・モンテロ内野手は活躍できるか。広島、巨人で幾多の強打者育成に携わった打撃の名伯楽、内田順三氏(デイリースポーツウェブ評論家)が打撃フォームを分析。連続写真から浮かぶ“癖”を指摘しつつも、「うまく対応できれば20発、30発は期待できる」と語った。
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この連続写真はフリー打撃のスイングで、試合の映像と見比べると少しスタイルが違う。ただ、インパクトに入るところは同じだった。
連続写真で説明すると①は力感なく構えて軸足に重心を置いている。②はトップの形がよく、軸足(右足)により重心を置いてパワーをため、強いスイングをする準備ができている。③では最初のオープンスタイルから踏み込み、トップの位置と左足でしっかり距離ができているのもいい。ここまで無駄な動きは感じられない。
ただ、④でボールに向かってスイングするところで腰が少し流れているね。内角だから少し開いているのかもしれないが、映像を見ていても、おそらくプルヒッターなんじゃないかな。体が開き気味で、⑤も軸足の付け根をもう少し我慢できたらいい。
⑥も気になるところ。バットのヘッドが下がり、右肩が落ちている。フライ革命の影響でアッパー気味に出てきているが、ボールの下から入らず、レベルで入ったらもっとコンタクト率が上がり、長打も増えて打率も良くなるだろうね。
⑦の形はレベルになっているし、高めに対応できるスイングアーク。⑧のフォロースルーの大きさを見ても分かるように、長打は期待していいだろうね。
まずは自分のやり方でやらせればいいと思うけど、プルヒッターでフライヒッター、ストレートには強いが穴は出てくるかもしれないね。体が開き気味なのはプルヒッターにありがちなことだが、球の見切りが早くなる。日本の投手の縦、横の変化にどれだけ対応できるかだろう。
新井監督自身も現役時代はプルヒッターで確率が悪かったところから、広角に打つようになり変化していった。練習と同じように、逆方向の意識を持ち続けられるかどうか。モンテロ、もう1人の助っ人ファビアンに共通して言えるのはまだ26歳と若い。育てるという目で見ながらやったらいいんじゃないか。コーチの助言を聞きながら、うまく対応できれば20発、30発は期待できる。
カープは左バッターにいい選手が多い中で、近年は右のパワーヒッターに結果が出ていない。それだけにモンテロ、ファビアンが活躍してくれたら、攻撃の厚みは一気に増すよね。





