広島・常広 充実の103球締め 「いい球がきていた」新井監督も高評価!開幕ローテまで突っ走る
「広島春季キャンプ」(11日、日南)
ボールをリリースする瞬間の「パチン」という音がブルペンに響く。ただ一人、最後まで残っての投げ込み。首脳陣や鯉党の視線を一身に浴び、広島・常広羽也斗投手(23)が腕を振った。力感のないフォームからは想像できないキレのある球筋。充実の103球を振り返りつつ、沖縄での2次キャンプへ視線を向けた。
「投げるリズムを練習したくて、ブルペンに入りました。沖縄に入っても予定通り進められたら」
日南での躍動ぶりは、今季の覚醒を予感させる。5日に登板したシート打撃では、打者5人に対し3者連続三振を含む無安打に封じた。9日の紅白戦は先発で2回1失点も、捉えられた打球はなかった。この日のブルペン投球を打席で確認した新井監督からは「いい球がきていた。順調にきている」と高評価を受けた。
13日からは沖縄でのキャンプがスタート。ルーキーだった昨年も同キャンプに参加した右腕だったが、苦い思い出が残る。「昨年の沖縄はアップに入って、あとは室内練習場の端っこで一生治療。何もした覚えない」。コンディション調整に時間を割き、キャンプ後は2軍に合流した。
現在は体に不安はない。「まずけがなくここまでこられているので、それが一番順調な証拠。今年は(沖縄で)しっかり“野球”ができるので、この状態を維持して頑張りたい」。南国で野球に没頭し、開幕ローテの座を手中に収める。





